テトラパックといえば「三角の牛乳!」と思い浮かべる人もいるかもしれません。
スエーデンの会社で1951年に紙容器に牛乳やジュースなどの液体を充填する技術を開発し、世界170カ国に市場を拡大してきました。
日本にもピラミッド型のパック入り牛乳として1956年と早い段階で導入されました。
さっそくテトラ・リカルトと名付けられたパック技術に注目してみましょう!
充填・殺菌のための加圧加熱処理を紙容器のまま行えるようになったところがポイントです。
従来の紙容器は水分や熱に弱いため、100~130度の蒸気を加えて加圧する充填過程に使うことができなかったそうです。
高熱に耐えられるポリプロピレンを使うことで、高温加熱ができるようになりました。
加熱充填処理を行うことができるようになったことにで、さらに汎用性が高まったわけです。
缶や瓶・レトルトパックの代替用品として、約50カ国で、150ブランドに及ぶテトラ・リカルト商品が販売されているそうだよ。
欧米のスーパーなどでは、スープや食品素材の陳列棚で缶に代わってテトラ・リカルトがズラリと並ぶ光景も見ることができるんだって。
そして、製造から消費されるまですべての分野でメリットがあるとも言われているわ。
製造面では、軽量で空なら折り畳んで運べること。
直方体なので無駄なくスペースを利用できること。
輸送効率向上によるコスト低減も大きなメリットね。
平面に印刷できるメリットもあるね。
缶や瓶のような曲面よりも商品パッケージの訴求力が強まる効果もありそうだ。
消費者に選んでもらいやすいという利点も考えられるね。
同じ容量の食品を入れた場合、円筒形の缶詰や瓶詰めに比べて直方体のテトラ・リカルトはぐっと省スペースになる。
これは消費者にとっても大きなメリットですね〜。
かさばらなければストックにも便利だし、ゴミの処理も紙パックなら楽に行える。
1kgの食品を入れる容器の重さを比較してみると。。。
テトラ・リカルト(56g)を100%とすると、パウチは119%、缶は282%、瓶は1000%となるそうよ(企画書より)。
缶切りや鋏がなくても手で開けられるし、片手でカンタンに中身を容器に移せるというメリットもある。
コーンや豆などは、開封口を小さく開けて水を切って、後から大きく開けて中身を出せばザルみたいに使えるし。
レトルトのようにそのまま湯煎することもできるし、使い残しは口を閉じてそのまま冷蔵庫で保存できる!
使い勝手以外の大きなポイントが、味の違いです。
缶のように、容器の匂いが食品に移ってしまうということがないわ。
テトラ・リカルト入りのコーンの水煮をそのまま食べてみたら、明らかに缶入りのコーンとは味が違う!
フレッシュなおいしさが味わえます。
テトラ・リカルトは約7割が紙として再生可能で、残りのアルミ以外の樹脂素材は燃やして熱源として使用できるといいます。
リサイクル資源として分別回収また、FSC(責任ある森林管理が行われていることを保証する認定基準)認証を取得した資源利用など今後注目したい容器包装ですね(^_-)-☆