工学と昆虫学の融合で、持続可能な次世代のデヴァイスに!

自然界の現象を科学するバイオミミクリー (生物模倣)が私たちの生活をより便利にスマートに導いてくれそうです。

東北大学の石田先生が研究している最新情報を伺うとさらに、さらに進化しておりました。

虫の眼を模した複眼式の広角カメラ、糖をエネルギーに変えるバッテリー、チョウの羽に着想を得た撥水コーティング、などなど多岐にわたっています。

 

「これからのスマートフォンの開発に必要なのは、生き物たちや、生物学からのヒントかもしれない。」

ですって。

どのような分野で開発が進んでいるのか一緒にみてみましょう!

 

糖をエネルギー源にするバッテリー

ヴァージニア工科大学の研究者は、携帯電子機器向けのバイオバッテリーを開発したそうです。

昆虫などの生物は、グリコーゲンをエネルギー源として蓄えています。

その仕組みをマネしたバッテリーは、合成燃料を使ってグルコース(ブドウ糖)を電気に変えることができるのだそうです。

標準的なリチウムイオンバッテリーと比べて10倍以上のエネルギーを蓄えることが可能で、爆発したという記録もないんだって。

 

複眼式の広角カメラ

ヒアリやキクイムシの複眼は200個近い独立した光学ユニットで構成されているそうよ。

この構造が、広い視野とほぼ無限の焦点深度を可能にしているんだって。

一つひとつのレンズがそれぞれ異なる角度から写真を撮影することで、画角160度のクリアな画像が得られるっていうからスゴイ!

こんなに小さいのに「iPhone X」の2倍を超える画角っていうから、ますますすごさを感じるわ。

 

の羽とコーティングナノ構造

蝶の羽には水滴がつかないのは広く知られているよね。

その理由は、表面にある微細な溝とワックスがあるからなんだって。

オハイオ州立大学のエンジニアは、こうしたチョウの羽の仕組みをマネして、水、ほこり、泥などを寄せ付けないナノ構造のコーティングを開発したそうだよ。

 

蝶の羽とバイオプラスチック

ハーヴァード大学のウィス研究所は、「シュリルク(Shrilk)」という名のバイオプラスティックを開発しました。

アイデアの起点となったのは、蝶の羽に柔軟さを与えている仕組みだそうよ。

シュリルクにはアルミニウムと同じくらいの強度があって、重さはアルミニウムの半分なんだって。

現在は、傷口を塞ぐなどの医療分野での応用研究が進められているそうよ。

 

ガの目から学んだアンチグレア画面

ガたちがもつビーズのように輝く目は、特別なフィルムで覆われているんだ。

このフィルムが、夜間に目の輝きを抑えるらしい。

目が反射でぴかっと光ると狩りに支障があるからなんだって。

これに似せたフィルムが、モバイルのディスプレイ向けに開発されました。

 

どういうことかというと、日光の下でのギラつきを最小限にして、輝度の調整によるバッテリーの消耗を抑えることに活かされているんだって。

糖をエネルギー源にするバッテリー、複眼式の広角カメラ、チョウの羽とコーティングナノ構造、蝶の羽とバイオプラスチック、ガの目から学んだアンチグレア画面、などなど。

ここにピックアップしたのはごく一部です。

工学と昆虫学を巧みに融合させたテクノロジーが、よりスマートで軽く、持続可能な次世代のデヴァイスを生み出そうとしているんだね。

自然界に様々なヒントがあって、こういうことは次世代に活かしていきたいですね。